Column

2020/03/28

食糧安全保障上から米輸出一時停止

 ベトナム税務当局は、Covid-19が激化につれ、食糧安全保障を確保するため米出荷許可証発行を停止した。ベトナム税関副局長Mai Xuan Thanh氏の決定により、すべての省および地方税関部門は、税関申告の登録を停止し、3月24日(火)から米輸出貨物の書類を受け取りを停止。但し、それ以前に税関申告が完了した米の輸出は影響を受けない。この決定は、Covid-19感染爆発の進展の中で国内の食品安全を確保に関する閣議での首相声明によりなされた。とは言え、一方で産業貿易省は今回の措置を受け首相に対し、米輸出停止の実施延期を要請。同省は、解決策を採用する前に、冬春の実生産量を把握し、既に米輸出契約済みの量を在庫と共に再評価して輸出可能枠決定を推奨。

 

 

 ベトナムは現在、インドとタイに次ぐ世界第3位の米輸出国。昨年、28億7,100万米ドル相当の63.7百万トンの米を輸出し、主な輸出先国はフィリピンへ約210万トン以上、コートジボワールは58万トン以上、マレーシアは55万トン以上、中国は47万7千トンだった。ここ2か月間、Covid-19発生後、ベトナムから多くの国々への米輸出は急増した。農産物加工と市場開発省の報告によると、ベトナムは年初2か月で89万5千トンの米を4億1,000万米ドル輸出し、輸出量は27%増加し、対前年比は32.6%増加。フィリピンはベトナムの米輸出国主要国の地位を続けて来たものの、ここへ輸出される米の量と価格はどちらも昨年を下回った。一方、モザンビーク、中国、アンゴラへの米の輸出は、それぞれ5.04倍、2.76倍、2.57倍に増加。1月の米の平均輸出価格は1トンあたり478ドルで、昨年の同時期と比較して7%増加した。

 農村開発省は、今後の国際米市場の動向を注意深く監視し、可能であれば秋冬の水田の総面積を75万ヘクタールから80万ヘクタールに増やすといの意向を述べた。

VNexpress 25MAR2020 抜粋要約

(ブログ筆者寸評)

 この様な混沌とした状況になってくると、平時は輸出に回したビジネスが出来て来たが、食糧は生産国にとって重要な戦略物資となり、有事になればもはや自国民への供給を優先させる為、お金で引っ張って来ることはできなくなる。これは食糧に限ったことではなく、例えば直近でスペインが、中国からフェイスマスク邦貨で約520億円分、急遽輸入したニュースが踊ったが、ご存知の通り現在どこの国もマスクが不足しており、需要に追いつかない状況だ。この主力生産国は、中国である。中国は現在、アメリカとCovid-19起源について熾烈な情報戦を繰り広げている真っ最中。その中で、Covid-19で苦しむ欧州各地に舞い降りた救いの天使のように医療補助や医療用品の提供を中国は行い、そこで己の立ち位置を有利なところに築こうと、その為には、それ以外の国(例えば、日本)との契約を遅らせて、いや放っておいても戦略的に地場を固められる先の国々を優先するのだ。ポスト・コロナの暁にはこれまでのグローバルに作られたサプライチェーンの見直しは、自国の安全保障の観点からも大きく進むだろう。
 

 

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