Column

2020/03/15

恒久平和への鍵 ベトナム戦争(14MAY2005)

 アメリカ人Max Elbaum氏は60年代、ウィスコンシン州マディソンで学生運動に参加氏、その後、カリフォルニアに拠点を置くベトナム戦争反戦団体のリーダーとなった人物。今日は、サイゴン解放30周年記念を目前とし、Elbaum氏にインタビューを試みた。「記=記者・氏=Elbaum氏」

記)過去を振り返りベトナム戦争は アメリカの若者にベトナムの真実を伝え、反戦運動に広がりを見せたと多くの人は言うが、あなたは反戦運動に参加した一人として、ベトナム戦争をどう考えていたのか?

氏)1950年代に成長した多くのアメリカ青年は、アメリカ政府は民主主義と正義を守り、真摯で人類愛を導く外交を築いて来たと教えられたものだ。1964~1965年、その当時、私は10代後半でしたが、アメリカがベトナムとの戦火を拡大する状況を見るにつけ、アメリカの真意・本音はどこにあるのかを深く考えるようになりました。大勢のアメリカの若者達が、そうであったように、見識が深まるほどアメリカ政府のベトナムに対する所行に対し、怒りを覚え恐怖に駆られたのです。結果的にアメリカのベトナム軍事介入は、不正義・人種差別・帝国主義以外の何ものでもなかったのです。アメリカ政府はベトナムの人々を助けるのではなく、アメリカの覇権をベトナム及び東南アジアに確立するだけが唯一の目的でした。


記)反戦運動の最中具体的にあなたやその仲間達はどんな活動をしたのか話して下さい。

氏)はじめに私は反戦集会に参加しました そう1966年の事です。そして直ぐに、ベトナムで当時アメリカに因って何が本当に行われているのかを人々に説いて周り啓蒙を促し、他の反戦活動グループと共にデモを組織したりしました。1969~1970年迄は一人の学生として主に、キャンパスで反戦集会の他、ビラ撒き、反戦演説の後援活動 そして反戦行進やラリーなどを行いました。我々は、政府の広報官が我々の地元に来るときはいつも抗議活動を催したのです。特に、学校と軍それに軍関係者が共謀し志願兵募集に反対を唱えました。1969年秋、私は反戦を訴える多くの仲間を集めワシントンに集結し大反戦デモの手助けをしたものです。そして、1970年5月(カンボジア侵攻直後)に、学生ストライキを全国の400カ所の学校で決行しました。学校を卒業後、私は病院に職を得、直ぐに病院職員で作る反戦組織を立ち上げました。ここでも職場でのビラ撒きやプラカードを作り反戦活動などを行い大都市や全国規模の反戦グループと共闘し合同で反戦教育を支援しデモンストレーションを活発化させました。と同時に我々の活動は市民の入隊拒否キャンペーンの援護やベトナム退役軍人反戦の会を含む退役軍人グループと連携し議会に圧力を掛け戦争予算のカットと人々への更なる戦争終結に対する啓蒙活動を続けたのです。1975年にベトナムが解放を勝ち取った際、私と同僚活動家質で一斉に勝利の行進をし解放を祝福したのです。それからは私も静かな活動家となり、今は社会正義運動を行っています。

記)あなたのアメリカやベトナム人民についての考え方に変化はありますか?

氏)一人の若い反戦活動家だった私は、圧倒的な物量を誇るアメリカの猛攻に堪えて抵抗するベトナムの人々を尊敬していました。アメリカは世界中で一番最新式で高度に洗練された武力を備え、それらを使用することに対し躊躇しませんでした。にも関わらず最後はベトナムが勝利したのです。我々の反戦スローガンは当時「人々の意志は人の技術力を優る」と言うものでした。機会を得、私は2001年に二週間、ベトナムへ訪問しました。そして、ハノイ・ホーチミン・ダナン・フエの他 米兵により行われた大虐殺で有名なソンミ村を訪れ大虐殺記念公園に詣でたのです。この旅行で私は戦争の負の遺産のみならず、現在、経済発展を遂げる今日のベトナムの様子を伺いしることが出来てとても嬉しく思いました。はじめてのベトナム訪問で、間近にベトナム文化を触れ人々と語らい多用な生き方の存在を知りました。ベトナム人の優しさ、ホスピタリティーそれに将来への前向きな希望を至る所で実感したのです。特に私が感銘を受けたのは、立ち寄った戦争関連の博物館や記念館でベトナムの人々は世界の人達が連携しひとつになって大国の横暴を認めず戦争の苦しみを防ぐ事が大切と口々に云っていた事です。悲しい事に アメリカの戦争被害はベトナムのそれに比べ非常に少なく、今も多くのベトナム人が心に深い傷を持っている。私はアメリカ人は多くの事をベトナムから学び取らなければならないと信ずる。私は若い頃、ベトナムの人々から博愛・正義・不撓不屈の精神を教わったが、一年半前の訪越で更に、それを強固に出来た事を嬉しく思っている。


記)ベトナム戦争とアメリカが起こしたイラク戦争の関係をどう思いますか?

氏)全く悲しい事ですが、両者には強い関連性が見て取れます。二つの戦争の共通点としてアメリカの歴史的帝国主義・人種差別、政治・経済が密接に影響しあっています。ですから、元ベトナム戦争反対退役軍人や若い世代は連絡を取りつつ反戦活動の構築をしつつあり、私自身 イラク戦争に関する様々な反戦記事を書いたり、演説を行っています。そして自己の体験を元に若い世代にそれを受け継いで貰いたいのです。私は今日、自由と平和に専念する全ての人々は何が大切なのかを教えてくれたベトナムに対して感謝しなければなりません。ベトナムの激しい抵抗は1975年4月30日のサイゴン陥落に結実し、平和な今日、更に忍耐強く国家の建設と格闘して行くその姿は、世界の貴重な教訓であり財産です。

(ブログ筆者寸評) 

 サイゴン解放記念日を控えたベトナム寄りの提灯記事だが、ベトナム戦争当時の様子を今に当てはめればアメリカという国の体質が浮かんで見えてくる。今も昔も相変わらず、強力な覇権国家を目指し、自国の利益ばかりを優先し、傍若無人な行いは目に余るほどだ。これからもアメリカは崩壊するまで変わらない事は既に歴史が証明している。しかし、ベトナム戦争の教訓はアメリカに取っては悪夢として今も根付いていることを忘れてはならない。それが全人類の財産であると指摘したElbaum氏が当のアメリカ人であることに筆者はアメリカに対し微だが希望の光を見いだした思いがする。恒久平和への鍵 ベトナム戦争は、勝つことが重要ではない しかし負けない事が大切なのだと全人類に示唆しているのではないだろうか。

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