Column

2020/03/29

不動産投資、祭りのあとで(16MAY2005)

 ホーチミン市幹部と同市天然資源課職員らは先だって、700社余りの不動産関連企業の代表者を集め、過去三ヶ月に渡り鈍化している不動産価格是正についての会合を開いた。参加者達から鈍化の原因は、金相場、それに今年1月1日に政府が新しく導入した路線価公示による不動産価格の上昇に帰依すると意見が相次ぎ、併せて市当局の杜撰な土地管理システムや煩雑な土地取得手続き、土地取得税の増額、土地明け渡しの為の補償費の遅払いなどが要因とし非難が集中した。これらの問題を是正する為、市当局は各不動産企業に対し、低所得者層が住める賃貸住宅に力を傾注するよう求めた。ほとんどの公務員は、一軒の住宅を購入するのに30~50年分の貯蓄を強いられる現状、市政府として、彼らの手助けをし需要を満たしたいと言う。

 同市天然資源課は、公務員・教師・ワーカー・学生の様な低所得者への賃貸住宅プロジェクトを立ち上がる業者に対し優遇措置を与えるという。優遇措置の中身は、プロジェクトへの融資、プロジェクトに関わるインフラ整備へのローンの提供、建物建設完了時から5年間は不動産取引を免税とするもの。ホーチミン市人民委員会Le Thanh Hai委員長は市関係関連部署へ不動産関連企業や市民の不満を解消するために可及的速やかに行政改革するよう指示した。土地開発の為の土地明け渡しについてHai委員長は投資家に対し迅速且つ公正な補償金の支給、新入居者のケア そして障害者の雇用を求めた。ホーチミン市幹部は市不動産組合に対し、今後も有効な土地活用・健全な不動産市場の育成に関し必要な助言を求めた。

(ブログ筆者寸評) 

 どうやら公務員に対するお手盛りの優遇措置が導入されたようだ。記事には公務員の安月給では住宅が購入出来ないと言ったニュアンスが伝わって来るが、先ず、公務員になれること自体、この国では特権階級であらゆるプリヴィレッジを持つ。公務員になるためには、基本的に北部ベトナム出身者に限られ、身内や親族が強力なコネを持つ公務員でなければならない。サイゴン陥落後、大勢の北部ベトナム人が南部に移動して来た折り、役職ランクに合わせ順次、不動産をただ同様で分配して貰っており、ほとんどの当時移住してきた公務員らには住宅問題はないと言える。

 現在、住宅問題が絡む世帯の公務員というのは、通常、一軒家に家族・親族併せて5世帯くらい平気で同居するお国柄なので、恐らく孫の代に対するものであろう。しかも、公務員は給料以外に袖の下を得るので経済的にも恵まれているのだ。翻って、権力を持たぬ一般庶民はどうかと言えば、恐らく都市部で住宅を持つ夢は、余りにも地価が高騰しすぎたせいで、既に現実的でなくなっている。結局、土地投機に走っているのはインサイダー情報が得られ易い公務員達と成功したビジネスピープルに限られている。とどの詰まり、今回の措置は庶民の為の政策ではないということだ。

 

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