Column

2019/05/20

世銀発表ベトナム経済見通し

 世界銀行に因ると、今年ベトナムの国内総生産成長率は6.6%に落ち込む見込であるという。過去10年間で最も高かった昨年度の成長率は7.1%を記録したものの、政府の金融引き締め政策や停滞する民間消費、あるいは弱気な内需により減少傾向にある。この傾向は、22カ国の東アジア・太平洋地域の発展途上国の年度ごとの0.3%の成長率と方を同調している。

 他の地域の国々も、どんよりした経済の伸びを見せており、タイの場合、昨年度の成長率4.1%から3.8%へ減少の一方で、インドネシアやマレーシアは変化なし。低成長の理由として、中国の緩やかで継続的な経済減速政策や世界的な種々の経済不安定要素に起因。中国の今年の成長率は6.2%と予想され昨年度の6.6%から下落。

 世銀はまた、ベトナムが今年直面する可能性のあるリスクについても警告した。国内では、国営企業や銀行部門再編の減速が財政状態に悪影響を及ぼし、成長見通しを後退させ、公共部門の負債を生み出す可能性に言及。そして公共投資の継続的な減速は、長期的な開発目標を損なう可能性についても指摘した。

 自由貿易の開放性が高く、財政及び金融政策の緩衝が比較的限られていることを考えると、ベトナム経済も依然として世界的な不安定要因の影響を受けやすいと述べた。ベトナムのインフレ率は昨年の3.5%から今年は4%に上昇すると予測している。公債は、昨年の国内総生産の57.6%から今年は57.2%に、そして2021年には56.9%に減少すると付け加えた。ベトナム政府は今年6.66.8%の経済成長を目標に掲げている。

(ブログ筆者寸評)

 日々急速なスピードで変化してゆくベトナム。街にはおしゃれなカフェやレストラン、ブテイックなどが新たに生まれ、超高層ビルの建設ラッシュの槌音が絶えない。確かに一面だけ見て取れば、ベトナムの経済成長に乗り遅れるなとばかり、大小様々な投資案件が寄せられては実施に移される。

 しかし、成長スピードが急速ということは、それだけ人件費の値上がりも早くなってゆくということで、元来、ベトナムは外資にとって低賃金で雇用を確保し、製品コストに反映させることが魅力だったものが、それだけ早く薄れてゆくことでもある。

 多くの外資がこの国に押し寄せてきたことにより、急に金回りが良くなったベトナムでは、将来に向けた技術革新に備えることをせず、誰もが濡れ手に泡の不動産投資で、またたくまに巨万の富を得るのが流行りとなっている。とにかく稼げるうちに稼いで、ある程度、蓄財が完成したら富裕層から、アメリカやオーストラリアへの移民がこの国の人々の一般的な成功者パターンなのだ。

 ベトナムの経済減速は、実際に今年に入り各種売上にも顕著に現れている。日本のバブル期のようにな様相のベトナムだが、変化だけに踊らされるのではなく、実態経済を注意深く見極めた事業の方向性を出して経営の舵取りをしてゆくことが各経営者に求められるだろう。

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